冬になるとニュースでも見かけるようになるノロウィルスの集団感染。
小さなお子さんや赤ちゃんがいらっしゃる家庭では感染が心配ですよね。
このノロウィルスとはどういうものなのでしょうか。
ノロウィルス感染の原因を知り予防の知識を身につけておきましょう。
ノロウィルス感染症の症状や潜伏期間
食中毒といえば夏場のことと考えがちですが、ノロウィルスは毎年11月~1月にかけて感染症の流行があります。
ノロウィルスの潜伏期間は24~48時間ほどといわれており、その後に胃腸炎や食中毒として発症します。
ノロウィルスに感染するとどのような症状がでるのでしょうか。
・下痢、腹痛
・吐き気、嘔吐
・軽度(38℃以下)の発熱
感染した場合は、最初に軽度の発熱があり、その後、急激に吐き気や嘔吐、そして激しい下痢などの症状がでてきます。
これらの症状が1~2日続きますが通常は自然回復します。また、そもそも感染していても発症しない場合や軽い風邪程度の症状で気が付かないこともあります。
ただし、体力の弱い乳幼児や高齢者の場合には下痢による脱水症状などのために入院が必要となるケースもあります。
激しい症状が出ている場合は早めに医師に診断してもらってください。
とはいえ、ノロウィルスに対する抗ウィルス剤はありませんので、感染した場合も対処療法となります。
ノロウィルスに感染してこれらの症状が出た場合は脱水症状や体力の消耗を防ぐために水分と栄養はしっかりとらせてあげましょう。
嘔吐を繰り返す場合は水分は少量を30分から一時間毎に一回のペースで飲ませてあげます。一度にたくさんの水を飲むと次の嘔吐の原因にもなります。
また、赤ちゃんが感染した場合は吐しゃ物を喉に詰まらせたりする危険がありますので、目を離さないように注意してあげてください。
ノロウィルス感染が冬に多い原因
ノロウィルスはわずか10~100個のウィルスでも感染し人間の小腸で爆発的に増殖するとても感染力が高いウィルスです。
また、ノロウィルスはアルコールや乾燥などにも強く、水の中も平気なので不活性化がしにくいウィルスでもあります。
牡蠣などの二枚貝は海水を漉してプランクトンを摂取しますが、このとき海水中に浮遊しているノロウィルスも一緒に取り込んでしまいます。
冬場に生食される牡蠣などによりノロウィルスの食中毒が発生しやくすなるのはこのためです。
ノロウィルスは夏場になくなるわけではありませんので、ノロウィルスに汚染された食材の加熱が不十分な場合は夏でも感染してしまうこともあります。
このように生命力も感染力も強いノロウィルスは感染した人から他の人へもウィルスが拡散しやすく、保育園や家庭内でも集団感染となるケースがあります。
ノロウィルスの主な感染経路をまとめると次のようになります。
食品からの感染
生牡蠣など食材がノロウィルスが汚染されていた場合や加熱不十分な二枚貝などによる感染。
井戸水などがノロウィルスに汚染されていた場合。
人からの感染
感染者の汚物を処理する際に付着したノロウィルスによる接触感染。
あるいは感染者が触ったドアノブなどからの接触感染。
家庭や施設内での飛び散ったノロウィルスによる飛沫感染。
吐しゃ物の処理や感染者の使ったタオルなどからも感染しますので、看病している家族がどんどん感染することの無いように適切な対応をする必要があります。
ノロウィルスの予防法
ノロウィルスは少量でも感染能力がり、また最近では新型ノロウイルスも発見されるなど、過去にノロウイルスに感染していても免疫が効かず、繰り返し感染する可能性もあります。
適切な予防と対応を心がけてください。
感染を予防する方法
予防接種などはありませんので、ノロウィルスを取り込まないように注意することが大事です。
ノロウィルスは食事だけでなく、外で触った手すりなどからも感染する可能性があります。
また、非常に小さな細菌なので手のしわや爪の間などにも簡単に収まってしまいます。
手洗いをしっかり行ってウィルスを洗い流しましょう。
さらに、トイレなどのタオルも清潔なものを使うようにこまめに交換しておきましょう。
ノロウィルスを不活性化するには食材の中心温度が85~90℃で90秒以上の加熱が必要です。
生食用の牡蠣もノロウィルスがまったく無いというわけではありません。
小さなお子さんのいる家庭の場合はノロウィルス流行の時期には生食を控えて、しっかり加熱した料理にしたほうが良いですね。
さらに野菜などにもノロウィルスが付着している場合があります。
夏に冷やしきゅうりで食中毒のニュースなどもありましたね。調理前にはしっかり洗ってから使いましょう。
また、ご自身が下痢、嘔吐の症状がある場合は念のため、調理行為を行わないようにしたほうが良いでしょう。
感染者が出た場合の対処法
家族が感染してしまった時は他の家族への二次感染に注意してください。
潜伏期間があるので順番に感染してしまう可能性があります。
トイレ周りはドアノブなど感染した人からウィルスが移りやすいところです、アルコール除菌では効き目がないので塩素水などで消毒を心がけましょう。
塩素液の作り方(ノロウィルス食中毒予防対策リーフレットより)
またこのような商品もあるので、ひとつ用意しておくと安心ですね。
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健栄製薬 ノロパンチ 400ml(医薬部外品) |
お子さんが嘔吐してしまった時など慌てて素手のまま雑巾で拭いてしまうかもしれませんが、自分への二次感染を防ぐために落ち着いて対処しましょう。
手には使い捨てのビニール手袋、足には靴カバーかビニール袋をかぶせて、口にはマスクもしてください。
嘔吐物はペーパータオルなどで静かにふき取りましょう。
その後、床などは塩素水などで二度拭きすると良いですね。換気もしっかりしてください。
処理に使ったものはビニール袋に密封して廃棄します。その後に手洗いをしっかりしてください。
雑巾などを使用した場合は塩素系漂白剤につけ置き洗いし除菌するようにしましょう。
また、嘔吐物などが付着した衣類は他の衣類と分けて洗濯します。
まとめ
ノロウィルスは家族間でも二次感染しやすく、また感染すると辛いので、特に小さいお子さんがいらっしゃる場合は予防もしっかり考えておいてくださいね。
お父さんがノロウィルスに感染してしまったら。
こちらの記事もご覧ください。
https://nonbiriteatime.com/1580.html
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